シュラフ(寝袋)について

シュラフの種類

シュラフは、

①形→→→→→マミー型か封筒型か
②中綿の素材→羽毛か化繊綿か
③中綿の量

によって、どの季節にどんな山へ行くかによって、選ぶものが違ってきます。
 
①の形に関しては、登山で使うなら、絶対マミー型をお勧めします。
なぜなら、身体に適度にフィットするため保温性が高く、軽くてコンパクトに収納できるからです。
 
②の中綿の素材の違いですが、羽毛のメリットは、化繊に比べて軽量でコンパクトなことです。
デメリットは、水に濡れると急激に保温力が低下してしまうことと価格が高いことです。

化繊綿のメリットは、濡れても乾き易く、気軽に洗濯も出来るなど、取り扱いが楽なことと価格が安いことです。
デメリットは重くてかさばってしまうことです。
←収納サイズはこんなに違います

シュラフを選んでみよう!

たとえばこんな感じで

一度は登ってみたいと憧れる北アルプスの槍ヶ岳で、夏にテント泊をしようと考えているなら、
 
羽毛であれば、羽毛量300g、総重量600g
化繊綿であれば、中綿量700g、総重量1200g
 
が目安となります。コンフォート温度*1で5度前後、リミット温度*2で0度前後です。
 
また、秋の紅葉が綺麗な涸沢でテント泊をしようと考えているなら、
 
羽毛であれば、羽毛量500g、総重量950g
化繊綿であれば、中綿量1000g、総重量1800g
 
が目安となります。
コンフォート温度で0度、リミット温度で-5度前後です。
 
冬季に2000m以上の山に行くのであれば、羽毛の羽毛量が800g以上入ったものをお勧めします。
コンフォート温度でー7度、リミット温度でー13度前後です。
 
*1
EU諸国で決められた統一規格
コンフォート温度
一般的に代謝が低く寒さの耐性が低い人が、リラックスした状態で寒さを感じることなく睡眠できる温度
*2
リミット温度
一般的に代謝が高く寒さの耐性が高い人が、丸まった状態で寒さを感じることなく睡眠できる温度

シュラフだけで大丈夫?

シュラフだけで大丈夫?

答えは「NO!」です。
 
快適に眠るアイテムとして必要なものとして、まずあげられるのが、シュラフの下にひく「マット」です。
断熱の役割を果たすとともに、地面の凸凹や硬さを和らげてくれます。
 
マットには、大きく分けて2種類あり、ウレタンシートを丸めたもの、エアーとウレタンを組み合わせものの2種類です。
 
コンパクト性や価格などが違いますので、そのメリット、デメリットを考慮して選んで下さい。
もうひとつ必要なアイテムが「シュラフカバー」です。
簡単に言うと、シュラフのレインカバーのようなものです。
 
特に、羽毛のシュラフの場合、濡れてしまうと保温力が一気に低下してまうので必需品と言っていいでしょう。
 
「雨で濡れることはないから・・・・」と思っていても、
テント内はけっこう結露しますので、その結露でビショビショになってしまうことがあるんです。
 
また、保温力アップにもなりますよ!

もうひと工夫してみよう!

テント泊の個人装備の中で、かさばるのがシュラフです。
「もっと小さく持ち運べたらいいのに・・・」と思ったことはありませんか?
そんな時に役立つのが「コンプレッションバック」です。
 
<コンプレッションバックの使い方>
①純正のシュラフ収納ケースより、一回り大きめのスタッフバック(できれば防水性のあるものがお勧め)を用意します。
②そこに、シュラフの足元からどんどん押し込んで入れていきます。
多少シワになりますが、ロール状に丸めて入れるより、断然簡単で早く収納できます。
③最後に、コンプレッションバックで縮小させます。
羽毛のシュラフなら、元の大きさの半分くらいになっちゃいます。
ほら、こんなに小さくなりました!
これなら、ザックの中で場所をとりませんよね!
 
コンプレッションバックもサイズがありますので、中綿量に合ったものを選んで下さい。